中国ビジネスモデルコンテスト「登竜門」第1期 合格者!森順子さんにインタビュー!

将来中国市場で活躍する日本発のビジネスモデルを発掘する、中国ビジネスモデルコンテスト「登竜門」。今回はそのコンテストの第1期で合格を勝ち取った森順子さんにインタビューした模様をお届けします!

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森順子さん 流氷ウォークの様子

本日はよろしくお願いいたします

よろしくお願いいたします。

初めに森さんのキャリアについてお伺いさせてください。最初は岩手朝日テレビのアナウンサーをされていたのですか?

はい。学生の頃は東京でアナウンサーを目指し、岩手の放送局に内定をもらい5年務めました。その後結婚を機に一度やめてしまったのですが、ご縁をいただき北海道のテレビ局でも約2年半アナウンサーをしていました。

アナウンサー生活を経てから起業をされたのはどのようなきっかけだったのですか?

元々伝える仕事がしたいと思い、アナウンサーを目指しました。北海道のテレビ局でニュースキャスターをしていたとき、ニュース番組は自分で取材したものでも原稿が直されたり削られたりして、文を読むだけで自分の思いが伝わっていないのでは、というジレンマがありました。そこで直接伝える仕事はなんだろうと考え、講師という仕事にたどり着きました。

伝えることに対しての思いがあって会社を立ち上げられたって言うことですか

そうですね。教育の現場に入ってただ勉強教えるだけではなく、人生の生き方を教えられることに共感をしたことと、ちょうど私が第一子を出産して母になった頃で、子どもに自分で考えて道を切り拓けるように成長してほしいという思いから、“キャリア教育”の大事さを実感してキャリア教育をサポートする会社を立ち上げました。

今回“中国ビジネスコンテスト”に参加されたきっかけを教えてください

きっかけはインスタのDMです(笑) もともと海外で仕事したいという思いは漠然とありまして。声をかけていただいたのでサイト調べみたら面白そうだったので、挑戦してみようと思いました。

1番最初のDMが来た時、怪しいなとは思いませんでしたか?(笑)

思いました(笑) 加えて中国という文字が入っていたので一瞬戸惑いましたが、対応してくださる方の日本語は上手ですし、サイトを見た時にもしっかりしていることが分かり、その分野で確立されてる方々なんだと思い安心しました。

今回のビジネスプランは北海道VR旅行の提案だったと思うのですが、どのような思いでビジネスモデルを作成されましたか

VRを考えた最初のきっかけはコロナ禍です。コロナになって対面の仕事がほぼゼロになってしまい、非対面でも何か質の高い教育ができないかと考え、行きついたのがVRの教材で、昨年9月にリリースしたことが土台にありました。さらにほとんど中国の観光の方で賑わっていた札幌からどっと人がいなくなってすごく寂しいなと思っていて。そこから北海道を元気にしたいという思いもあって、私がやってきたVRと組み合わせて何かできないかと思った時に、講師の吉川さんのアドバイスを経て“VR旅行ツアー”を考えました。

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なるほど。今回の案は札幌を元気にしていきたいという思いが大きかったのですね。

そうですね。自社の売り上げだけが上がっても経済は良くならないので、札幌、ひいては北海道を元気にするきっかけになりたいなという思いはありました。

今回ビジネスプランを作成する中で1番苦労したことはありますか

最初はVRの教材を売りたいと思っていたのですが、中国は教育の分野に規制があるということを知らず(苦笑) そこから新しいプランを考えることに凄く苦労しました。

教育分野で規制があると知ってから観光業にたどり着くまで、講師の方とどのようなやりとりをされましたか

主にメールでやりとりをしていました。最初に自分が作ったプランを提出して、中国では教育に規制があるという指摘をいただき、その後日本国内にいる中国人向けにしようという案もあったのですがそれは母体が少ないことやターゲット設定が違うのではという話になり、試行錯誤の結果、北海道の観光だったら多くの人が親しみやすくて好きなのではないのかと思いこのプランになりました。

講師吉川さんの指摘はどうでしたか?結構鋭かったですか?

そうですね、鋭いです(笑) 厳しいというより鋭い。私自身も会社経営をずっとやっているものの個人事業主に近いところもあるので、吉川さんに質問をされる度に、自分は見るべき観点が足りなかったなと実感していました。「そこ突っ込まれるのか!」と毎回ハッっとさせられます。

そのアドバイスを経て、ご自身のビジネスプランの完成度に対しての満足度はいかがですか

満足度は80%くらいです。まだまだリサーチ不足ということは否めないので20%残っています。どうしても中国語がわからないので、中国の情報を得るときは、例えば日経新聞が書いてるものだったり、日本での情報がメインになってしまうので、やはりもっと現場の情報を知らないといけないと思っています。なので最近は息子と中国語の勉強もしています。

日中でビジネスプランを作成するときの違いなどありましたか

2つあって、1つは規制されている産業があるということ。もう1点は中国のネット社会の成熟度です。日本にずっといると気づかないですが、日本のITは遅れていると実感しました。

今回のビジネスプランはVRの分野ですが、より発展してる中国となると結構ハードルが高いと思うことはありましたか

そうですね。でも逆に、みんな使ってるから抵抗はないんだろうなと思ったのと、私は札幌に住んでいるのでニッチな分野でいこうと思っていました。北海道は中国人に人気が高いエリアなので、興味をもってくれる方が多いのではないかと思い、そこまで不安はなくプランを考えることができました。

ビジネスプラン合格になった時はどのようなお気持ちでしたか

本当にうれしかったです。昔あった「スター発掘」みたいに、審査員の方1人1人が札を挙げていくシーンはドキドキしました。合格したときは「あぁよかった」と一安心しました。

今回コンテストに参加された感想はどうでしたか

よかったです!結果として賞をいただいたのはすごく嬉しかったのはもちろん、吉川さんとやり取りをする中で今までになかった観点をもらうなど、プロセスが本当に勉強になりました。自分の今の仕事にも本当に役に立っています。今回は中国のビジネスプランでしたが、全ての仕事に通ずるものが学べたと思います。

今後、今回のビジネスプランはどのように具体的になっていくんでしょうか

仮想空間の中でアバターになって北海道を360度バーチャルで楽しめるアプリをつくり、実際に多くの方に楽しんでもらうことを目標にしています。何より私は大手の会社ではないので、集客が一番のカギだと思っています。闇雲に広告を出すよりもファンを増やすことを重視していて、中国ではインフルエンサーマーケティング市場が大きいので、自分が北海道に詳しいことをPRしながらSNSを使って周知をしていくところから始める予定です。

今後の抱負を教えてください

「やるしかない!」という感じですね(笑) 迷ったらやるしかないなと思います。加えて今回の経験から海外進出に我流はだめだと思いました。やはりその道のプロにサポートしてもらわないと結果が出ないなと感じていますので、今後もサポートを受けながらやっていきたいと思っています。

やはり講師がいるからこそできることが大きいですかね

そうですね。中国市場は特に分からないことが多いので、講師の方のサポートからプロの力を感じています。

最後に、これから中国ビジネスコンテストに参加される方に一言お願いします

迷ったらやった方がいいと思います!自分のアイディアややりたいことを具現化するプロセスが学びになるので、絶対に自分のビジネスとかやりたいことにもつながると思います!また、今回最終コンテストが対面開催だったので現地に行ったのですが、普段会わない分野の方々と関係が作れていてすごくありがたいと思いました。最終的な中国進出という目標は一緒でも分野が違うからこそ、そこで新しい価値観が生まれると思うのでコミュニケーションのつながりにもオススメです!

profile

森順子さんプロフィール
岩手朝日テレビ、テレビ北海道でアナウンサーを経た後、専門学校の講師に転身。そこでキャリア教育の大切さに気づき、株式会社ハッピーアローを設立、以来学校のキャリア教育支援や企業研修を行っている。またフリーアナウンサーとしてイベントMCなどもこなす。その他にも北海道観光マスター、札幌観光大使としても活躍。

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