はじめに
中国SNS「RED NOTE(小紅書)」データから読み解く、中国人の日本不動産ニーズの変化
中国人による日本不動産への関心は、東京中心の需要を維持しながらも、大阪をはじめとする関西圏、高価格帯物件、実際の居住を前提とした物件へ広がりを見せています。
東京マンダリンアワードでは、RED NOTE(小紅書)上の日本不動産関連投稿を継続的に分析し、中国語圏ユーザーが、どの地域・価格帯・物件種別に関心を寄せているのかを定点観測しています。
2026年4月は、東京都が投稿シェア64.7%で首位を維持した一方、大阪府は前月の6.7%から13.7%へ大きく上昇しました。また、市区町村別では港区、駅別では浜松町駅が上位となり、価格帯では1億〜3億円が首位、3億円以上の高額物件も前月からシェアを伸ばしています。
一方、用途別では実需が90.8%を占め、間取りでは3LDKを中心に、4LDK以上の投稿比率も上昇しました。中国人ユーザーの関心は、単なる投資対象としての日本不動産ではなく、自ら暮らす住まい、家族での居住、長期保有や資産分散を意識した物件選びへ広がっていると考えられます。
本稿では、2026年4月のRED NOTE投稿データに加え、検索ワード、高反応投稿、訪日中国人客数、在留中国人、為替環境を踏まえ、日本の宅建業者が中国人顧客向けの販売・集客で押さえるべき実務的示唆を整理します。
中国SNSを問い合わせ・商談につなげるために
東京マンダリンアワードでは、中国SNSの運用実務を踏まえ、日本の不動産事業者がどのような発信を行えば、問い合わせや商談につながりやすいかについても解説します。
中国人顧客に物件を検討してもらうためには、物件情報を掲載するだけでは十分ではありません。その物件でどのような生活ができるのか、収益物件であればどのような価値を期待できるのかを、写真や動画で分かりやすく伝えることが重要です。
また、投稿からDMでの問い合わせ、オンライン相談、内見、購入検討へとつなげる流れを整えることで、中国SNSを実際の集客や販売に活用しやすくなります。
中国市場向けプロモーションに関するご相談について
自社内でのSNS運用体制構築が難しい場合や、中国本土・中華圏(台湾・香港等)に向けた不動産販売訴求に課題を感じている事業者様に向けて、東京マンダリンアワードでは中国SNS運用に関する各種ご相談を承っています。あわせて、外国人投資家との取引における実務的なz課題や、中国市場に向けたプロモーション開始の適切なタイミングについてのご相談も可能です。
お問い合わせフォームより無料相談をお申し込みいただいた方には、 貴社の事業規模・エリア・物件特性に合わせて、 中国SNS「RED NOTE」を活用した中国人新規顧客獲得の考え方や、 実務上の改善ポイントをミーティング形式でご案内しています。 中国SNS上の実データを踏まえた、現実的な集客導線設計の一助として、 ぜひご活用ください。

目次
2026年4月の前月比で見る、RED NOTEにおける対日不動産関心の変化
本レポートで用いた主な分析指標
・都道府県別投稿シェア率
・市区町村エリア別投稿シェア率
・駅別投稿シェア率
・価格帯別投稿シェア率
・物件種別投稿シェア率
・間取り別投稿シェア率
・用途別投稿シェア率
実需物件も収益物件も、購入後の価値を可視化する発信が重要
2026年4月のRED NOTEにおける日本不動産関連投稿では、東京都が64.7%で首位を維持する一方、大阪府は前月の6.7%から13.7%へ上昇しました。さらに、港区や浜松町駅が上位に浮上し、価格帯では1億〜3億円が首位、3億円以上の投稿シェアも増加しています。高価格帯や都市部への関心は引き続き強いものの、投稿対象は東京一極ではなく、選ばれる理由を示せる地域へ広がっていると考えられます。
用途別では実需が90.8%を占め、間取りでは3LDKが中心、4LDK以上も前月から伸長しました。自宅用物件を扱う宅建業者にとっては、間取りや価格だけでなく、通勤・通学、買物環境、子育て、眺望、駐車場、周辺の暮らしやすさまで映像で伝え、購入後の生活を想像させる投稿が重要です。中国人ユーザーが、自分や家族がそこで暮らす姿を具体的に思い描けるほど、保存、問い合わせ、内見へ進みやすくなります。
一方、投資用途の投稿シェアは9.2%にとどまるものの、収益物件の販売機会が小さいという意味ではありません。むしろ、投資向け情報が十分に整理されていない市場だからこそ、賃貸需要の背景、駅距離、周辺開発、想定賃料、稼働状況、管理体制、出口戦略などを分かりやすく提示することで、比較検討の対象になりやすくなります。特に大阪、福岡、京都、観光地、大学周辺、工業・物流エリアなどは、地域固有の賃貸需要や収益性を示す発信が有効です。
RED NOTEで売上につなげるために必要なのは、物件概要の転載ではありません。実需物件であれば暮らす価値を、収益物件であれば保有する価値を、中国人ユーザーが判断できる形で可視化することです。地域や物件種別を問わず、購入理由を具体的に伝えられる宅建業者ほど、新たな中国人顧客との接点を築きやすくなると見込まれます。







2026年4月版|RED NOTEで反応を得やすい不動産投稿の共通点
本レポートで用いた主な分析指標
- 投稿ハッシュタグランキング
- 検索ワードランキング
2026年4月の投稿ハッシュタグでは、#东京买房(東京で家を買う)、#日本买房(日本で家を買う)が上位を占めました。検索ワードでも、日本买房(日本で家を買う)、东京买房(東京で家を買う)、日本房产(日本の不動産)が継続して上位に入っています。
さらに、検索ワードの首位は日本租房(日本の不動産賃貸)、2位は日本一户建(日本の一戸建て)でした。中国人ユーザーの関心は、単なる投資情報だけでなく、日本での住まい探し、戸建て購入、生活基盤づくりにも向いている傾向が見られます。
宅建業者がRED NOTEで売上につなげるには、物件概要を中国語で掲載するだけでは不十分です。タイトルやハッシュタグには、地域名と購入目的を明確に入れ、例えば、#东京买房(東京で家を買う)、#大阪买房(大阪で家を買う)、#日本一户建(日本の一戸建て)、#投资房(投資用物件)など、実際に検索・閲覧される言葉に合わせて投稿を設計することが重要です。
コンテンツでは、室内のルームツアーに加え、駅距離、周辺環境、生活動線、住宅ローン対応、購入手続き、賃貸需要、想定収益、出口戦略など、購入判断に必要な情報を具体的に見せる必要があります。
自宅用物件であれば暮らしやすさを、収益物件であれば保有する根拠を伝える。中国人ユーザーが実際に検索するキーワードと、購入後に得られる価値を結びつけた投稿こそが、問い合わせ・内見・成約への導線になります。


3. 2026年4月 RED NOTE不動産投稿 バズ分析
高反応投稿に学ぶ、中国人ユーザーを動かす不動産コンテンツ設計

エンゲージメント実績:いいね 5,584件|保存 1,284件|コメント 531件
本投稿が高い反応を得た理由は、価格・立地・間取り・暮らしのイメージが一つの投稿内で明確につながっている点にあります。投稿文では、冒頭に 日本で740万、三室一厅公寓、港区・浜松町 といった、中国人ユーザーが関心を持ちやすい要素を簡潔に提示しています。動画では、玄関からキッチン、LDK、収納、水回り、バルコニーまでを一鏡到底のルームツアー形式で見せており、視聴者が実際に内見しているように物件を確認できます。特に、103㎡の広さ、木目を基調とした内装、収納量、明るい居住空間は、実需層が自分の生活に置き換えて想像しやすい内容です。
画面上では、いいね5,584件、保存1,284件、コメント531件が確認でき、単なる閲覧ではなく、比較検討や問い合わせにつながり得る関心を集めた投稿と考えられます。
宅建業者が学ぶべき点は、物件概要を並べるのではなく、誰が・どこで・どのような暮らしを実現できる物件なのかを、冒頭数秒と映像で理解させることです。収益物件の場合も、駅距離、賃貸需要、想定収益、管理状態、周辺環境を同様に動画で見せることで、保有する価値を具体化し、問い合わせや商談につなげやすくなります。
4. 中国人訪日観光客数の動向(2026年4月実績と前年同月比較)

(出典:日本政府観光局(JNTO)「訪日外客数2026年4月推計値」)

(出典:出入国在留管理庁「令和7年末現在における在留外国人数について)
2026年4月の中国人訪日観光客数は330,700人となり、前月の291,600人から39,100人増加し、前月比では約13.4%増となりました。春の観光シーズンを背景に一定の回復が見られた一方、前年同月比では56.8%減となっており、訪日中国人市場は依然として前年水準を大きく下回る状況が続いています。
日本不動産市場への影響としては、訪日旅行中の物件内見や短期的な購入相談の機会は、前年に比べて限定されやすい状況にあると考えられます。ただし、RED NOTE上では、日本租房、日本一户建、日本买房、东京买房などの検索需要が確認されており、訪日前の段階から日本での住居購入、賃貸、資産保有に関する情報を収集する動きは存在しています。
そのため、宅建業者にとっては、訪日客数の回復のみを待つのではなく、RED NOTEを通じて事前に物件情報や地域の生活価値、購入手続き、収益性などを中国語で発信し、将来の来日・内見・問い合わせにつながる見込み客との接点を蓄積しておくことが重要です。実需物件では暮らしの具体像を、収益物件では賃貸需要や保有価値を伝える投稿が、今後の成約機会の形成につながると見込まれます。
5. 為替環境が中国人の不動産購入判断に与える影響― 2026年4月のドル円・人民元円相場から読み解く ―

2026年4月のドル円相場は、4月1日の158.66円から月末直前の4月29日には160.35円まで円安方向に進み、4月30日には156.67円へ反落しました。人民元円相場も、4月1日の23.089円から4月29日には23.448円まで上昇し、月末には22.944円へ低下しています。月末には調整が見られたものの、月中から月末直前にかけては、人民元を保有する中国人購入者にとって、円建ての日本不動産を相対的に検討しやすい為替環境であったと考えられます。
特に、高価格帯マンションや一棟収益物件では、為替による人民元換算価格の差が大きくなりやすく、購入判断に影響を与える要素となります。一方で、月末のように人民元円が低下する局面では、割安感の縮小により、購入を急がず様子を見る顧客も増える可能性があります。
そのため、中国人向けの不動産発信では、円安という言葉だけで訴求するのではなく、物件価格の人民元換算額、賃料収入の見込み、管理費・税金、将来売却時の考え方まで具体的に示すことが重要です。実需物件では日本で暮らす価値を、収益物件では為替変動を踏まえた保有価値と資産分散の意義を伝えることで、問い合わせや商談につながりやすくなると見込まれます。
編集後記
2026年4月のRED NOTE不動産関連データから見えてきたのは、中国人ユーザーの対日不動産ニーズが、単なる東京の高級物件志向だけでは説明できない段階へ進んでいることです。東京都は引き続き最大の投稿エリアである一方、大阪府のシェアは大きく伸長し、実需を中心に、暮らしやすさや家族での居住価値を訴求する投稿への関心が高まっています。また、1億〜3億円帯や3億円以上の投稿も増えており、生活の質と資産価値を両立させる物件への需要も確認できます。
ハッシュタグや検索ワードでは、日本で家を買う、東京で家を買う、日本の一戸建て、日本の賃貸といった具体的な検討行動に近い言葉が上位を占めました。高反応投稿においても、価格、立地、広さ、内装、生活動線を動画で可視化し、視聴者が購入後の暮らしを想像できる構成が成果につながっています。
訪日中国人客数は前年を大きく下回る一方、在留中国人は93万人を超えています。加えて、人民元円相場も月中には中国人購入者にとって検討しやすい水準となりました。今後、宅建業者に求められるのは、一時的な閲覧数を追うことではなく、実需物件では暮らす価値を、収益物件では保有する価値を、中国語コンテンツとして継続的に蓄積することです。RED NOTEは、中国人顧客との将来的な商談機会を育てる重要な接点になり得ます。
【お知らせ】
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